Arch Linux でautofs の設定
autofs を使用すると、メディアを必要な時(アクセスした時)に自動的にマウントできるようになります。
利点としては、
- 手動でマウントする必要がなくなる
- fstab で設定すると不必要なものまで全てマウントしてしまうので動作が重くなることがあるが、autofs を使えば、必要になった時にマウントできる。
などがあげられます。
頻繁にアクセスするようなメディアでなければ、autofs の設定をするとよいかもしれません。
設定について
ここではbackup に使うHD をautofs によりオートマウントする設定をすることにします。事前にfdisk やGParted などでHD を(ext4 などに)フォーマットしておきます。
まず、デバイスについて確認します。
$ sudo fdisk -l デバイス ブート 始点 終点 ブロック Id システム /dev/sdb1 2048 976773119 488385536 83 Linux
次にautofs をインストールしましょう。
$ sudo pacman -S autofs
autofs の設定ファイルは
- /etc/autofs/
以下にあります。
今回は、このHD を/media 以下にbackup という名前でマウントすることにします。
まず、/etc/autofs/autofs.master の設定をします。
$ cat /etc/autofs/autofs.master
/media /etc/autofs/auto.backup --ghost
これは、/media というベースディレクトリに対して/etc/autofs/auto.backup に設定した通りにメディアをマウントするという意味です。
このように、autofs ではまずautofs.master でマウントするベースディレクトリを設定しておき、次に設定ファイル(ここではauto.backup) を読み込むことでマウントするメディアを設定します。
/etc/autofs/auto.backup を見てみましょう。
backup -fstype=ext4,rw :/dev/sdb1
これは、/dev/sdb1 をfiletype がext4 でread-write でbackup という名前でマウントするという設定です。ベースディレクトリが/media なので、このメディアは/media/backup としてマウントされます。
注意点としては、あらかじめ作成しておかなければいけないディレクトリは/media のみです。/media/backup は自動で作成されるので、自分で作成しておく必要はありません。
これで準備ができたので、autofs を起動しましょう。
$ sudo /etc/rc.d/autofs start
実際に自動でマウントされることを確認しましょう。
$ cd /media/backup
今後起動時にautofs を自動起動するには、/etc/rc.conf のDAEMONS にautofs を、MODULES にautofs4 を設定してください。
これで一通りの設定が終わりました。
さて、autofs.master の設定に戻ってみましょう。
$ cat /etc/autofs/autofs.master
/media /etc/autofs/auto.backup --ghost
この行に--ghost というオプションが加わっています。これは、実際にはマウントされていない状態でも/media/backup というディレクトリを表示する設定です。実際にマウントされていない状態でも、どのような名前でマウントしているか分かりやすいようにこのオプションを設定しています。
ここでは、autofs の設定の一連の流れをみましたが、より詳しい情報は
- Autofs - ArchWiki
- man autofs
- man autofs.master
などを確認してみてください。